否定と肯定

劇場にて鑑賞。米国のユダヤ歴史学者が英国人ホロコースト否定論者に名誉毀損の訴訟を起こされ、被告が立証責任を負う英国独特の司法制度のもとで法廷闘争を開始するが…。ホロコーストが歴史的事実であるにも関わらずそれを真っ向から否定する著名な学者を論破するために主人公とその弁護団が強いられる神経戦と、今まさに似たような歴史歪曲言論が横行する現実とが重なって二重にゾッとさせられる、事実に基づく物語。持論を大声で主張し笑いを取ることにも長け反論されると論点をずらしメディアや信奉者を掌の上で転がす才能を持つ人物(あんな顔やこんな顔が思い浮かんでしまってしんどい)を相手に、その土俵にひきこまれないための知恵と至言も数多く盛り込まれ、何度も目からウロコでした。ちなみに弁護団のキャストの中にモリアーティもといアンドリュー・スコットとマイクロフトもといマーク・ゲイティスがいるのでドラマ「SHERLOCK(シャーロック)」のファンにも必見かと。
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