サムイの歌

FILMEXにて鑑賞。先のヴェネチア映画祭ヴェニス・デイズ部門でオープニング上映されたペンエーグ・ラッタナルアーン監督の最新作。カルト系教団への奉仕を強要する白人夫に愛想を尽かしたタイのTV女優が、ある男に夫の殺害を依頼したことからさらなる窮地に陥っていくクライム・サスペンス。おなじみ(?)ヴィタヤ・パンスリンガム演じる教祖様の存在自体がほとんどホラーなんですが、途中で不意に物語が変調し、あれれ?とケムに巻かれているうちちゃんと話がつながってそうだったのか!と納得したら最後の最後でまたハシゴを外され、うわ〜これってメビウスの輪ですか!?と思ったそばから上映後の質疑応答で監督がラストの説明をしてくれて別にメビウス系じゃなかったという、そんな自分の勝手な解釈があっけなく吹っ飛んだのも含めてやばい面白さでした。