石頭

TIFFにて鑑賞。多くの家が両親とも出稼ぎに行って子供と老人ばかりの寒村を舞台にした児童映画。模範生の石頭(というあだ名)と仲良しの菜包質(というあだ名)、菜包質に嫌がらせを繰り返す悪ガキたちとの間の、大人になってしまえば一過性の出来事かもしれないけれど残酷な子供同士の世界、とりわけ主人公の石頭の葛藤と苦悩と孤独が切なく胸に刺さる秀作。監督の趙祥は王小帥らの助監督を経て本作が長編デビューだそうで、娯楽映画の対極にありつつインディペンデント的な芸術性というのともちょっと違うある意味で王道の中国映画らしい中国映画でした。