張博士

6月12日の本欄でお知らせした上映会にて観賞。文革で学業の中断を余儀なくされた後、ロシアで通訳になることだけを目指して四川大学のキャンパスの片隅に長年勝手に住み着いている男の日々を追ったドキュメンタリー。男が通いまくる役所の中にもカメラが普通に(?)入っている今ではとてもありえない(らしい)フリーダムな感じや、ある時点で頭の中の時計が止まってしまった感のある地元の名物男を面白がっているのか哀れんでいるのか心打たれてか周囲の人たちの多くが親切に接している様子が印象的な、2002年の作品。こうした中国でも日本でも滅多に見るチャンスのないひと昔前のドキュメンタリーはたくさんあるそうで、今後も定期的に上映会が行われるようです。お楽しみに。