ひそひそ星

ちょっと前になりますが試写にて鑑賞。昭和中期の下宿みたいな宇宙船であちこちの星に宅急便を届ける、タイトルどおりひそひそ声で会話をし日記がわりに日々の活動をひそひそ声で記録するヒロイン(というかアンドロイド)のほぼ一人芝居に近い(他にも登場人物はいるけれど)静かでどこか倦んだようなたたずまいと、震災後の福島の茫漠とした風景が、あの3.11を境にとりかえしのつかない何かをひきずり続けてきた国に自分が住んでいることを思い出させる園子温監督の実験的作品。今また新たな大震災が起こり、この映画のひそやかな祈りのようなものがなしさがあらためて脳裏によみがえっています。
公式サイトはこちら