スポットライト 世紀のスクープ

日劇場にて鑑賞。期待値マックスで公開を心待ちにしていましたが待った甲斐がありました。驚きの実話という物語そのもののパワーを映画的完成度によって何倍にも高めることに成功した傑作。警察や弁護士も深入りしようとしない教会の巨大な権力に立ち向かおうとした記者たちをはばむ何重もの壁に「まさか」と思うより「そうかも」と思ってしまう自分の精神的アカが、正義感や責任感や記者魂といった本来あたりまえのはずが今やきれいごとに聞こえたり逆に新鮮だったりするド直球なモチベーションとチームワークを目の当たりにして洗い流されていく心持でした。熱血記者なマーク・ラファロはもちろん、ある理由によって覚悟を決めたデスクのマイケル・キートンもすばらしかった。「これを記事にした場合、誰が責任をとるんだ」と言われたときの「では記事にしなかった場合の責任は?」という切り返しは、ジャーナリズムに限らず今後いろんな局面で応用されてほしいものです…。
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