ディーパンの闘い

劇場にて鑑賞。先のカンヌ映画祭パルムドールに輝いたジャック・オディアール監督作品。内戦下のスリランカから逃れるため、面識のない男と女と少女の3人が家族になりすまし難民としてフランスに渡る。パリ郊外の団地で暮らし始め少しずつ心の距離も近くなっていくが、そこへ彼らの生活をおびやかす新たな火種が…。寄りのカメラがとらえる深い陰影が息詰まるような苦悩や焦燥、恐怖、怒り、時に希望と生命力をにじませて緊張感とともに何か祈るような心持になり、予想を超えたノワール的クライマックスにはほとんど陶酔。あとから知ったのですが主人公のディーパンを演じたアントニーターサン・ジェスターサンはタミル・イーラム解放の虎(LTTE)の兵士だった過去を持ち現在はフランスに住む作家だそうでそれも驚きでした。
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