氷の花火 山口小夜子

昨日試写にて鑑賞。世代的に自分にとって山口小夜子はゆるぎなきファッションアイコンの筆頭で、訃報に接したときはまだ50代なのにと驚きかつ惜しんだものであります。独特のメイクの奥にどんな素顔があったかは一般人としてはもちろん知るわけもなく、それだけに表題作はなにか人さまの隠された秘密に触れるような畏れ多い感じもあり。とはいえ親しい人たちによって封印されていた遺品の数々がこの映画のために開封されたことで大量の洋服や人形や絵画が息を吹き返し雄弁に語り始める場に映像を通して立ち会えたような、すこぶる刺激的であらためて特別な人だったのだなと思えるドキュメンタリーでした。
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余談ながら、最近見た映画では「フリーダ・カーロの遺品」や「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」も長年人目に触れなかった遺品からその持ち主の生涯に迫っていくたいへん印象的な作品でした。そして凡人の発想としては、持ち物には持ち主のキャラクターや人生が反映されるものゆえ自分の場合はあとから人目に触れることはまず絶対ないにしてもそこそこ身辺整理をしておかなきゃと思ったりも…。