ダムネーション

先日、試写にて鑑賞。
アメリカで無用の長物となったダムの撤去が進みつつある現在までの道のりと今後への提言をさまざまな関係者の証言と見ごたえのある映像でまとめたドキュメンタリー。試写回数が少なく見に来ていた人もあんまり多くなかったので失礼ながら地味な社会派作品かと思ったら予想外に明るくパワフルで某国営放送の「スーパープレゼンテーション」みたいでちょっとびっくりでした。さすがアウトドアブランドのパタゴニア製作というべきか充実した人的・物的リソースがうかがわれるクオリティ。ふだんダムのことについてほとんど問題意識を持っていなかったもので(ダム建設をめぐり地元が賛成派と反対派にまっぷたつ的な哀しいニュースとか、ダムができて水の底に沈んだ町や村への感傷的な印象とかそのくらいか…)、ダムも作った時は必要でも長年のうちにマイナス要素のほうが大きくなってしまったら「撤去」という選択肢があるんだと、単純だけど当たり前のことだなと気付いてみたり、元気な環境活動家たちがダムに無害ないたずらをするパフォーマンスがなんとも大胆でユニークで、それが(毎回ではないにしても)ユーモアと受け止められ警察から不問に付されたりするのはなかなかにアメリカ的というか、これ日本でやったら速攻炎上して犯人探しと責任者探しが始まりあげくにマスコミの大好きな土下座謝罪ショーになるのかな〜と想像してみたりも。
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