「重慶」「白鶴に乗って」

中国インディペンデント映画祭にて観賞。張律監督作品のヒロインにはずれなし(?)というのを勝手に確信した1本。「キムチを売る女」も「唐詩」もヒロインが寡黙で姿勢がぴっとしていて忘れ難く魅力的だったんですが、「重慶」においてもそれに通ずるものあり。本作では、劇中に出てくる「明天会更好(明日はもっとよくなる)」というコトバの真逆をいくかのようなヒロインのよるべなさが重慶の灰色の風景に重なって、まだ行ったことのない重慶、やっぱり是非一度行ってみたい街だなと。。「白鶴に乗って」は、美しくのどかなド田舎の日常のひとコマとして描かれる悲劇とも喜劇とも判然としがたい民間伝承的エピソード。全員しろうとと思われる主人公の老人や孫役の子供たちのどこまで演出でどこまでアドリブなのか分からない長まわしの自然さは驚くほどでありました。なお、この映画を見終わって劇場を出ようとしたとき「春夢」のヒロインによく似た女性を客席で見かけ、一瞬ガン見しちゃいました。本人来てるとは知らなかったけど、あとからチェックしたところどうやら来日されてるようです。ぐっとくるような雰囲気の綺麗な方でした。(なんちて実は別人だったらすいません)