イ二スフリー

先日、劇場にて鑑賞。遅ればせながら初ホセ・ルイス・ゲリン体験。
ジョン・フォード監督がかつて「静かなる男」(52)を撮った故郷アイルランドの田舎の日常をゆったりと寄り添うように追った美しく夢見がちなドキュメンタリー。90年作品。一篇の名画によって半永久的に遠い国の人々にもその劇中の村名を認識せしめることとなったロケ地の半世紀近く前の撮影の記憶を、老人たち(当時の青少年)がパブにつどって昔の恋人の思い出にひたるがごとく何度語っても語り尽くせないように誇らしげに振り返る姿はそこだけ時間が止まっているかのようでありつつかといって哀感をおぼえるたぐいのものではなくそれを見聞きしているこちらもしみじみと満ち足りた気分に。
ちなみにイ二スフリーで検索するとコスメブランドの記事がどどっと出てきてコスメ音痴な自分は入力まちがいをしたのかと思っちゃいましたが、でもイニスフリーって語感、なんかロマンチックでいいな。