倭文(しづり) 旅するカジの木

オンライン試写にて。「チロンヌプカムイ イオマンテ」(プは小文字)の北村皆雄監督が5年の歳月をかけて完成した、「日本書紀」にすでに記載がある古代の織物・倭文の探求と現代の織物作家たちによる創造的復元を通じて「衣」のルーツにせまるドキュメンタリー。天上からつかわされた二柱の武神(経津主神武甕槌神)が唯一制定できなかった“星の神”を倭文という織物の神が制定したという神話を端緒に、カジの木の樹皮で作られた倭文とはどんな織物だったのかをさぐる中で日本国内だけでなく類似の織物の伝統を持つ海外へも海の道をたどっていくフィールドワークのスケール感とロマンに、全くの門外漢ながら民俗学的好奇心を大いにそそられ、さりげなく凝縮された情報量の多さも魅力的でした。

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