ふたりのマエストロ

原題「MAESTRO(S)」。先日オンライン試写にて。人気指揮者の息子(イヴァン・アタル)の活躍を素直に喜べない往年の名指揮者が、ミラノ・スカラ座から電話を受け音楽監督就任のオファーに舞い上がるが、それは息子へのオファーを先方が親父の方へ電話してしまったミスだった。。「コーダ あいのうた」の製作陣が手がけたというのも納得のウェルメイドな作りで、物語をいろどる名曲の数々、とりわけ大一番のステージのシーンにグッとくる愛と確執のファミリームービー。主演のイヴァン・アタルシャルロット・ゲンズブールの夫というのを最近まで知らなくて今回初めて認識したのですが、しぶくてエレガントな俳優さんなのですね。トップ指揮者でありながらプライベートでは元嫁や今カノの間でなんとなく居場所の定まらない感じにちょっとニヤニヤ。

以下余談。ミラノ・スカラ座の秘書が間違えて父親の方に電話、というやらかしが物語の発端なわけですが、だったら速攻でその秘書と上司がそれこそ切腹最中かなんか持って謝りに行かなきゃねと思うニッポン人な私。でもそうはならず息子の方に「ごめんなさい間違えちゃいました、どうにかお父様に伝えて」と頼み込むので、え?と一瞬なりました。フランス流? イタリア流なのかな?

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