三国志 〜司馬懿 軍師連盟〜

全86話。アマプラにて完走。曹操曹丕曹叡、曹芳の4代に仕えた魏の軍師、司馬懿(仲達)の青年時代から晩年までを描く重厚長大な歴史ドラマ。2017年の作品で、かねてより評判は聞きおよんでましたが期待以上の完成度と見ごたえに刮目、オープニングとエンディングは別として本編は1ミリも早送りすることなく壮絶かつ濃密な人間ドラマにどっぷりとひたり、盛者必衰のことわりにため息をつき、見終わって長い余韻をかみしめております。司馬懿といえば「死せる孔明、生ける仲達を走らす」の故事の人だけに孔明との智謀合戦もたっぷりと描かれ、そのパートがやっぱり一番胸おどる。なにしろ朝廷内での権力争いが最初から最後まで尋常ならざるえげつなさで、それを1つ1つ知恵をしぼって命からがらくぐり抜け、窮地を脱したらまた次の窮地の繰り返し。スリリングで面白い(コメディパートがほどよく差し込まれているのもGJ)一方で気持ちが消耗することもはなはだしく、その点、諸葛孔明だけは敵ながらあっぱれな知己であり至高のライバルゆえ見ていてほんと痛快だし、孔明役のベテラン俳優・王洛勇がまたかっこよすぎて萌え死にモノ。もちろん主役の呉秀波をはじめ曹操役の于和偉、荀彧役の王勁松までイケオジ名優に事欠かないのも大きなポイントです。にしてもその後の呉秀波の封殺はそれだけのやらかしがあったとはいえ、楊修役の翟天臨共々なんとももったいないことでした。