海辺の家族たち

オンライン試写にて。マルセイユ近くのかつて別荘地としてにぎわっていたのがいつしかさびれてしまった海辺の実家へ、高齢の父親が病に倒れたことから相続の話をするため女優として成功をおさめた娘がパリから20年ぶりに戻ってくる。出迎えた兄2人とはどこかしらうちとけきれない様子で、その背景には家族が共有するつらい記憶があった。。監督は「キリマンジャロの雪」のロベール・ゲディギャン。長いキャリアの集大成といわれる本作は、フランスならではというかニッポン的感覚ではなかなかこうはならないかもと思う部分と、逆になんだかとてもわかる気がする部分があいまって深い余韻を残す美しく滋味に満ちた物語。抑制的に少しずつ全体像が見えてくる行間のゆたかさをしみじみと味わいました。

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