チマキ売り

こと原題「燒肉粽」。デジタル・リマスター版を、昨日と同じく大阪アジアン・オンライン座にて。辛奇監督による69年作品で、のちに人気監督となった往年のスター陽明(蔡揚名)主演の台湾語映画。愛人とそのヒモのたくらみと知らずに妻が浮気したと思い込み家から追い出したあげく愛人に財産を奪われ幼子3人をかかえておちぶれた男と父を支えて必死で働く子供たちをめぐる人情ドラマは、冒頭から主人公のだめんずぶり(俺はこっそり愛人と会っているのにお前は堂々と家に男を連れ込むとは、とキレて妻を折檻するってアンタ。。)にざざーっと引いてしまいその後も感情移入できなかったんですがそのぶんけなげすぎる子供たちにハラハラさせられた自分、あとから思うとちゃんと作り手の思うツボにはまっていたようです。お人よしの隣人夫婦のコントはいかにも古めかしく、一方で50年前の格差社会の描写は今でもリアルにせまってきて、当時大ヒットしたというのもなんとなくわかる気が。これまた貴重な作品を大阪アジアンさんありがとうございます。