迷子になった拳

オンライン試写にて。

ミャンマー(旧ビルマ)の伝統的格闘技ラウェイは、一般的な禁じ手もほぼ許されることから地上で最も危険な格闘技と言われるそう。そんなラウェイの世界に飛び込んだ2人の日本人格闘家の姿を通じて人はなぜ闘うのかという根源的テーマに肉薄した、自分探し、慢心、成長、野望、ぶちあたる壁、再生への渇望、周囲のサポートから周囲をまきこむ責任まで、見すすめるにつれタイトルの意味がああそういうことかとじわじわとヒリヒリとひびいてくるヒューマン・ドキュメンタリー。作品それ自体のドラマ性や重量感もさりながら軍事政権が終息し民主化の希望と自由を手にした本作撮影時のミャンマーがはからずも今またクーデターで多くの犠牲者を出している状況を思うと非常に複雑な思いです。

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