ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

公開時からずっと気になっていたんですがようやく先日劇場にて。「ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ」の今度は図書館バージョンというおもむきのF・ワイズマン監督による芳醇なるドキュメンタリー。公式サイトによれば「世界中の図書館員の憧れの的であり、ニューヨーク有数の観光スポット」にして「本館と92の分館からなる世界最大級の<知の殿堂>」なのだというNY公共図書館の一般利用者が入れるエリアからスタッフ・オンリーのエリアまでカメラがまるで透明人間のようにそこにいて興味の向くままに目の前の人々やモノをとらえ切り取っていく、あるいはそれはカメラというより図書館そのものが「我輩は図書館である」とでも言いたげに内側から外側から日々の情景をありのままに見せてくれているような約3時間半を親密さと心地よさ(そのため何度か寝てしまいそうに。。と言い訳がましいですけど)とともに過ごさせてもらった心持ち。一般にイメージされる図書館の枠組みを超えた巨大な知的装置のスケール感とたゆみなくアップデートしていく機能を支えるプロたちの仕事ぶりにも深く感じ入りました。