工作 

サブタイトルは「黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」。試写にて。

北朝鮮の核開発の実態をさぐるべく92年から97年にかけて事業家として北朝鮮に潜入した実在の韓国人工作員をモデルに撮った「群盗」のユン・ジョンビン監督作品。フィクション仕立てになっているためどこまでが事実でどこからが推測(あるいは虚構)なのかは分からないものの、むしろはんぱない緊張感と同時にぐっとくる人間味も盛り込みフィクションとうたうことによってきわめてデリケートな題材を大胆に扱うことができたのではないかと思える上々の力作。スター映画としての娯楽性と激烈な政治性を共存させ得る韓国映画の地力と知性と覚悟と自信にあらためてうちのめされる思い。

公式サイトはこちら