アイヒマンを追え! ナチスが最も畏れた男

試写にて鑑賞。ホロコーストの中心的責任者であり戦後海外に逃亡し長らく行方をくらましていたナチ戦犯の筆頭アドルフ・アイヒマン。その逮捕後の裁判については「ハンナ・アーレント」や「アイヒマン・ショー」等の映画でそれなりに知っていましたが、本作はその前日談であり、アルゼンチンに潜伏するアイヒマンをなんとしても逮捕しドイツに送還して裁判にかけようと執念を燃やしたユダヤ系検事フリッツ・バウアーの物語。戦後、数多くの元ナチス親衛隊がなにくわぬ顔で政府や企業の重要職についていた中、アイヒマンがつかまると自分にも累が及ぶことをおそれた彼らの陰湿な妨害を受け続けながら孤軍奮闘する主人公の無念と正義感と覚悟が胸にせまり、余韻はずっしりと重いものが…。
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