ブラック・スキャンダル

劇場にて鑑賞。
サウスボストンの低所得者層出身の兄弟とその幼馴染の男が、長じて1人はギャングのボスに、その弟は上院議員に、そして彼らの親友はFBI捜査官となる。社会的立場はちがっても互いの絆と利害関係はうまくバランスがとれていたはずだったが…。キャッチコピーに“FBI史上最も暗い闇”とうたわれているように実話の映画化で、例によってほとんど前知識なく見たこともあって予想以上に殺伐としたクライム・ムービー。ぶっとび系とか不思議ちゃん系のイメージとまったくちがう特殊メイク(ハゲヅラではなく実際に抜いたように見えるリアルさ)で極悪ギャングを演じたジョニー・デップがぞわぞわするほどコワかった。実質的にはそのジョニー・デップと、ギャングとのつながりを利用しようとするFBI役のジョエル・エドガートンとのダブル主演で、みつどもえを期待していた上院議員役のB・カンバーバッチの出番が意外に多くないのがちょっと残念だったりもするんですが、ワルだけど心根はやさしいやつ、というのと、本質はやさしいやつなんだけどワルはワル、というのと、その割り切り方のむずかしさがひしひしと。
公式サイトはこちら。プロダクションノートがとっても充実しているので観賞後に読むといろんな背景が分かってために(?)なります。