殺されたミンジュ

劇場にて鑑賞。
1人の少女が殺害されたことに端を発する、ナゾの集団による復讐劇。キム・ギドク的なバイオレンスは今回も容赦なく、暴行のシーンでは何度か場内でうわっとかきゃっとかいう反応があって臨場感(?)も増しました。最初のうち、同じ俳優(キム・ヨンミン)が同一人格と別人格で交互に出てくるのでちょっと混乱しかけましたが彼が一人で何役も演じていることが分かってからは頭の中で話がするするとつながり、死んだ少女をはじめ登場する人物たちをシンボリックな存在として描いた仕掛けともリンクして、そして多分あえてだと思うけどキャラたちの過剰性が時に笑いの方向へ振れてしまいそうにさえなって、今回のキム・ギドク作品は映画というよりどこか劇画のような、あるいは演劇的な印象。「春夏秋冬、そして春」を思い出させるショットはなんだかとてもなつかしかった。
公式サイトはこちら