スリーピング・ボイス〜沈黙の叫び〜

先日、劇場にて鑑賞。
スペイン内戦終了後、フランコ政権の恐怖政治のもとでコミュニストと見なされた者たちが次々と処刑されていく中、獄中にある身重の姉を助けるため地方からマドリードに出て来た妹も否応なく反政府活動に巻き込まれ…。スペイン内戦については傑作「パンズ・ラビリンス」で強烈な印象を受けたので本作の歴史背景もそれなりに分かって見ることができましたが、ファシズムの醜悪さにあらためてタイトルそのままに声を失う思い。これがB級アクション映画だったら悪魔のごとき修道女や看守らを女囚たちが最後には血まつりにあげるのに…と超マジメな映画でありながら途中でそんな妄想にかられるほど(ある種の逃避ですね)ヘビーで、息苦しく、しかしながら強靭な静けさに圧倒されずにはおかない名作でした。
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