ベルリンファイル

劇場にて観賞。
リュ・スンワン監督作品はこれまでのも総じて好きだけど今回だんとつに短く感じた。つまり一番引き締まってた。と思う。国家レベルでブラック企業みたいな国々の裏取引あり内輪もめありのスリリングでスピーディな展開に最初ちょっと頭が混乱したものの実はかなり個人的な物語なのだと段々分かってからは安心(?)して流れに乗ることができ、がっつり堪能。ちなみに屋上での銃の突きつけシーンは誰でも感じると思うけど「無間道」をほーふつ。つまりあれですか、ジョン・ウー映画の二丁拳銃並みに、もはやオマージュを超えて一種のパターンになったんですかね。絶賛マイブーム中のハ・ジョンウをはじめ役者もみな良かったですが、その中で微妙にキャラがつかみにくかったのがハン・ソッキュ演じる韓国諜報部員。でも今、突然、こう思った。もしかしてあれは「シュリ」の主人公のその後ではないかと。勝手にだけどそう解釈するとなんか腑に落ちる。「シュリ」から10年以上たち、あの映画で任務と恋愛の間で引き裂かれた主人公がその後も同じ仕事を続けていたとしたらもはや失うものはなにもない、国家への忠誠とか上司との円満関係とか全然どうでもいい一匹狼になってても不思議はない、と。
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