汚(けが)れなき祈り

先日、試写にて観賞。
まるで中世のような悪魔祓いが現代のルーマニアで行われ社会にショックを与えた実話をベースとし、だからといって非文明的・視野狭窄的な信仰の弊害を断罪するとかそういう単純なメッセージにおとしこまない多面的なアプローチが、見る者に“誰か、もしくは何か”のせいにすることをためらわせる、「4ヶ月、3週と2日」がパルムドールに輝いたクリスチャン・ムンジウ監督に再びカンヌの監督賞と主演女優賞(2人)をもたらした秀作。「4ヶ月〜」もそうだったけれど、しんしんと寒そうな風景と暮らしの貧しさが五感にせまってきて臨場感と説得力も倍増しでした。
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