Mank マンク

来たるアカデミー賞にて最多10部門にノミネートされていて観なきゃと思いつつだいぶ出遅れましたが、Netflixにて。30年代のハリウッドを舞台に展開する、オーソン・ウェルズ監督の「市民ケーン」の脚本家ハーマン・J・ マンキーウィッツ(愛称マンク)と彼をめぐるひとクセもふたクセもある人々の虚々実々の物語。実はこの脚本家の名前は初耳で、映画史にさんぜんと輝く名作「市民ケーン」が世に出るまでのすったもんだと凡人にははかりしれない業界の人間模様にあきれたり感心したりじわじわきたりしつつ、クラシカルで端正で芳醇な映画的味わいをたんのうしました。本作がオスカーで脚本賞をとったら(とりそうな気もする)あの世のマンクさんがきっと大受けしそうです。