ザ・ビッグハウス

劇場にて鑑賞。想田和弘監督による観察映画第8弾。今回は想田監督が客員教授として招かれたミシガン大学映画作家たちを含む総勢17人(うち13人は学生)が撮影に参加し、編集は想田監督の手になるもの。ミシガン大学の重要な経営基盤である、地元の人口全部が収容できるほどの巨大なフットボール・スタジアムにつどう雲霞の如き観衆、監督や選手たち、キッチンから救急スタッフまでスタジアムで働くさまざまな裏方たちの姿をとらえた映像はアメリカという国が凝縮された感満載で(といっても自分はアメリカに住んだことがあるわけではなくあくまで従来の総合的印象からの憶測)、あらかじめテーマや方向性を設定せずそこに映し出されている(それがすなわち観察ということかなと理解。もちろん編集のプロセスに作家性が反映されているにせよ)事象のあれこれがひたすら面白く、興味深く、時として深い闇を感じたり。撮影当時ちょうど大統領選がたけなわだったとのことで、その後トランプが大統領になっ(てしまっ)たのも結局なるべくしてなったのかもと今更ながらに思わされる光景も。。
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