ラッカは静かに虐殺されている

先日試写にて観賞。ISに制圧されたシリア北部の町ラッカでSNSを通じて海外にシリアの惨状を伝えるべく結成された市民ジャーナリスト集団RBSS(Raqqa is Being Slaughtered Silently)の主要メンバー数人がISに命を狙われてトルコやドイツに脱出、そこでもまた身の危険に瀕しながら国内に残った仲間が命がけで送ってよこす情報を世界に発信し続ける姿に密着した、「カルテル・ランド」に続くマシュー・ハイネマン監督作品。メンバーや監督はもちろん明日の命もしれないシリアの人たちの絶望と悲しみと怒りと祈りが充満しうったえかけてくる、目をそむけたくなるような映像も含めて直視すべき緊迫のドキュメンタリー。ここで描かれるI Sの所業のすべてがこれが人間のすることかと絶句するしかない中でも、年端もゆかぬ子供たちを勧誘・洗脳して戦闘要員に仕立てていく卑劣さには頭の血管がブチ切れそうに。。
2018年4月14日よりアップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開予定。