三里塚のイカロス

先日、試写にて鑑賞。三里塚闘争については、ど真ん中ではないもののそれなりにかぶっている世代なのですがなんとなく遠目に見ていたというか詳しいことは知らずに今日まで来たもので、今更ながら重かった。。空港を作るから立ち退いてくれと急に言われて驚き憤った地元の農家の人たちが反対運動を起こし、それに共鳴した全国の青年たちが駆けつけて支援し、しかしながら次第に個々の思いが噛み合わなくなっていく、その流れはある意味自然あるいは必然だったにせよ、結果的に地元の当事者より支援学生側の自己実現のための闘争になってしまった(ように見える)こと、とりわけ空港公団の職員で土地買収に関わった担当者がそれゆえに過激派のターゲットになり家を爆破されるに至った理不尽、当時の青年たちが今や老齢になっていまだ胸の奥で引きずっているか封じ込めているそれぞれの記憶の行き場のなさに、古今東西繰り返される人間の傲慢や業のようなものがタイトル中の「イカロス」とシンクロしてずしんとくるドキュメンタリーでした。
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