昨日、試写にて鑑賞。13年夏の参院選で緑の党から立候補(比例代表)し、当選はならなかったものの落選者の中で最多となる17万以上の票を集めた(参考までに、自民党から立ったワタミの渡邉美樹氏は10万強の得票数で当選している)ミュージシャン三宅洋平の、カネもコネもない中、音楽ライブと融合した街頭演説がネットの力で拡散し知名度と共感を得ていく投票日までの17日間に密着したドキュメンタリー。その選挙活動スタイルはホットで吸引力があると同時に一部の(?)ふざけんな的な反発も招いたのではないかと想像するけれど、音楽に乗せてであれラップであれ演説であれ言葉の1つ1つにクリアーで一種ことだま的にひびいてくるエネルギーがあり、彼は言葉の人なんだな…と強く感じさせるものが(もちろん音楽の人でもあるわけですが)。精神的・肉体的にギリギリの状態が続いたであろう選挙期間中、おそらく彼の五感は断食中の人のように日に日にとぎすまされ(自分は断食したことはないけど経験者の話を聞くとそうなるらしい)そのことが一段と言葉に力を与えて(あるいは身体と言葉が1つになっていった)ように思え、少なくともそれは最高学府を出ていながら長年政治の世界で詭弁を弄してばかりきたせいかもはや自分個人の言葉がしゃべれなくなってしまった壊れたロボットみたいな政治家が発する言葉(のようなもの)の対極にありました。
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