皆殺しのバラッド

副題が「メキシコ麻薬戦争の光と闇」。昨日劇場にて鑑賞。
年間3千件以上の殺人事件が起こる“世界で最も危険な街”シウダー・フアレス。麻薬カルテルと警察や司法が癒着して事件を捜査することさえ困難な中、かたや毎日のように殺人現場で黙々と所定の業務をこなす警官あり、かたやギャングをたたえる流行音楽“ナルコ・コリード”でのしあがったムショ帰りの人気歌手あり。そのナルコ・コリードの能天気なメロディと物騒な歌詞のギャップが、普通の市民がギャングにあこがれる男だったりギャングの恋人になりたい女だったりするギャップと重なり合う戦慄のドキュメンタリー。カタギの人は襲わないとかそういうルールなどなくオンナ子供も容赦なくほとんど理由もなく殺され死体となってそこらへんに転がってしまう日常の、想像もつかないおそろしさ…。ギャング映画の撮影現場にもカメラは近付いていくんですが、そのギャング映画を製作しているのはギャングだそうで(往年の○港映画を思いださせるものが…)これまた現場の様子はゆるくて楽しそうなんだけど今いちわらえない。。。
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ちなみにワタクシごとですが何年か前に旅行でサンディエゴへ行ったとき、「メキシコまですぐ行ける」とガイドブックにあったのでそのとおり国境近くまで電車で行きそこから歩いて国境を超え(手続不要。ただし回転ドアがあってそこを通ると後戻りは不可)ティワナという街で2時間くらい目抜き通りをぶらぶらして帰りはちゃんとイミグレで手続きをしてアメリカ側へ戻りまして、そのあと外務省のHPで“渡航には十分注意”マークがついてる街だったことを知りちょっとあせったのでした。きようび、そういうところでなんか困ったことになると「自己責任」と白い目で見られるんだろうな…。またチャンスがあれば今度はメキシコの安全なところに行ってみたいものですが、こういうドキュメンタリーを見るとびびってしまいます。余談ついでにティワナにもセブンイレブンがあってタコスみたいのを買って食べたんですが味はなんだかな〜でした。