盗人の第二の人生

先日閉幕したマレーシアシネマウィークの最終日に観賞。英語タイトルは「The Second Life of Thieves」で中文タイトルは「偸・情」。呉明金(ウー・ミンジン)監督の作品は不覚にも「タイガー・ファクトリー」も「水辺の物語」も未見で今後チャンスがあったらぜひ見たいと思ってますが、本作に関してはこの映画のプロデューサーであり脚本・編集も担当した楊毅恆(エドモンド・ヨウ)のカラーがかなり出ているもようです。海辺の小さな村で起こったとある男女の不倫&失踪事件と別の殺人事件などの社会問題が交錯する物語。誰が誰なのかちょっと混乱するような作りになっていて頭の中にクエスチョンマークが飛んでましたが、上映後のトークショーに登場した安藤紘平氏エドモンド・ヨウの恩師だそう)の話を聞いたら誰にとっても難解な映画らしいことが分かって気が楽に。中でも「そういうことか!」と直感的に腑に落ちたのが、本作でエドモンド・ヨウは寺山修二のかくれんぼの歌にインスパイアされているのではないかという指摘。いや〜それを聞けて良かった。ナゾは残るけど勝手に納得できました。