収容病棟

試写にて鑑賞。
王兵監督作品は、ちょっとひるんでしまうほど長い作品でも最後まで飽きずに(!)見てしまえる独特の親密さに満ちていて、本作もまたしかり。雲南省の某精神病院の内部をじっくりと追った本作は、どんびきするほど不衛生で一見ほったらかでありつつ日々必ず薬を飲ませたり注射を打ったりし暴力などの問題を起こした者はボコ殴りに(←と思われ)して後ろ手に手錠をかけるような管理体制はきっちりできている、タイトルどおりのまさしく収容所。本当の(?)精神障害者から一人っ子政策に反した者までがひとからげにほとんど動物のように鉄格子に閉じ込められている中でも、一定の秩序と距離感と自由とスキンシップ、友情や愛情が機能している人間模様に胸がしめつけられる思い。
共同制作および配給はムヴィオラ。こちらさんが扱う作品はすごいなといつも思う会社の1つです。