ある精肉店のはなし

年末から評判は耳にしていてようやく劇場にて観賞。
ふだんスーパーなどで普通に買い普通に食べている食肉が元はすべて健康体の牛やら豚やらでその一頭一頭が人の手でほふられたり皮をはがれたりした後に食卓に供されていることを、当たり前のことなのだけれどあらためて粛然たる思いで確認するとともに、何代にもわたって屠畜をなりわいとするがゆえに社会の中で差別を受けてもきた一家のりんとした職業観と人としてのまっとうさ、すがすがしいほどのチームワークに感動さめやらず。遅ればせながら見られて良かった。
で、見ながらフト思ったのは映画にも獣魂祭の様子が出てくるようにニッポン的感性としては生き物だけでなく日常の道具(針とか筆とか)に対しても供養するような精神風土を有するわけですが、西欧等の一神教的にはそのへん類似の発想なり儀式なりがあるのかしらと、ドしろーとな疑問というか好奇心をおぼえたりしたのでした。
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