花戦さ

昨日試写にて観賞。権勢を極めた豊臣秀吉の世、千利休をはじめ秀吉の怒りを買った者たちへの理不尽な迫害に居ても立ってもいられなくなった当代随一の花僧・池坊専好がいけばなを“武器”に秀吉と対峙する…。史実と伝説に大胆な解釈を加えた、野村萬斎市川猿之助のどアップに堪える芸の風格にグッとくるエンタメ時代劇。佐藤浩市演じる千利休も絶妙。物語的にも予想外に(すみません!)新鮮な切り口と直球な展開が魅力的だったし、場面場面をいろどる花々のあしらいが野の花であれゴージャスで芸術的ないけばなであれそれぞれの素朴さや美しさ、遊び心やメッセージ性や真剣勝負のかたちが現れていて印象深く、華道はどしろーとですがいけばなってかっこええなあと素直に見ほれてしまいました。
ちなみに全くもって余談ながら、劇中、主人公が随所でとなえる光明真言が偶然にも自分が唯一そらんじることのできるマントラだったので勝手にテンション上がってしまったのも好印象の一因であります。
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