別れる決心

昨日試写にて。ワーカホリック不眠症の刑事が、山から落ちて死んだ男が自殺なのか他殺なのか捜査を進める中でその男の妻に心ひかれ、彼女もまた思わせぶりな反応を見せはじめる、先の韓国青龍賞で最優秀作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・音楽賞・脚本賞・人気スター賞の七冠にかがやいた、「お嬢さん」以来6年ぶりとなるパク・チャヌク監督の最新長編映画。どの感情が本気でどの言葉が真実でどこからが虚構なのかあるいは罠なのか、物語は確かに進んでいるのにこうも翻弄されるのはどこかで自分が解釈をまちがえたのかも?と自信を失いかけ、見終わってもなおその疑念があとをひく、それでいて大いなるメロドラマであることはまちがいなく信じられる、おそるべき作品。劇中、一番のキーワードは別にあるのですが(見てのお楽しみに)、その次くらいに重要なワードとして「未解決事件」というのがあって、それにならえばこの映画自体がまさしく未解決事件のような気がするのはまんまと監督の術中にはまったということか。。中国出身という人物設定ながら大半のセリフを韓国語でこなしたタン・ウェイは、実際韓国のキム・テヨン監督と結婚したので(離婚のうわさもありましたが、はてさて)彼女のために作られた役?と思うくらい唯一無二のキャストといえそうで、それにもましてパク・ヘイルのすばらしさが五体投地ものでした。

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