シスター 夏のわかれ道

こと原題「我的姐姐」。先日劇場にて。近年の主旋律映画に我的なんとかというタイトルのものが続いてますがこちらは主旋律系とは関係なくどちらかというとインディペンデントな切れ味の社会的批判性と今だから発信できるのだろう同時代性をいい意味でわかりやすい人間ドラマに練りあげた、中国で大ヒットというのも分かる気がする1本。一人っ子政策の時代に男子がほしいあまりに長女を障害者ということにしてもう一人子を作ろうとした両親があるとき交通事故で死亡し、早くに家を出て独り立ちしていた主人公が突然小さな弟の保護者になるところから始まる葛藤の物語は、登場人物の誰にどう感情移入するか(あるいはできないか)によって映画の印象は変わってきそうで、自分は正直もやもやする部分もあって、でもそこが秀逸だと思いました。つまり誰もが同じところで反発をおぼえたり同じところで感動する映画ではない(と思う。作り手の意図がそうであるかどうかはわからないけれど)ところが。そして、主演の張子楓は若手女優の中ではピカイチな一人だとあらためて確信。だめんずすぎる叔父を演じる肖央がまたはまりまくっていて感心というか苦笑というか。笑わせたりほろりとさせたりの子役の坊やもよくぞ発見せり、でした。あと、これは完全に余談ですが張子楓のカタカナ表記がチャン・ツィフォンとなってるののツィってチャン・ツィイーと一緒だなあと。。まあもういっか。。

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