サムジンカンパニー1995

日劇場にて。グローバル元年といわれた1995年の韓国で、大卒社員との待遇格差をのりこえるべく英語学習に打ち込む高卒の女性社員たちが、工場からの有害排水垂れ流しという不祥事を隠蔽しようとする会社に対して真っ向勝負をいどむ物語。事実ベースということが冒頭に出るためタイトルからしサムスンかと早合点してしまいましたが実際には不祥事そのものは別の企業をモデルにサムスンほか当時の韓国社会の空気を反映した半ばフィクショナルなストーリーで、どの企業のことかというのは本国の人はすぐにわかるのでしょう。で、大事なのはどの企業なのか以上に、大企業を相手に「一寸の虫にも五分の魂」を貫いた人たちがいたということ。コ・アソン演じるヒロインをはじめ優秀でも高卒というだけで雑用担当な制服組の底力に溜飲の下がる、中華風にいえば励志電影。彼女らにとってエリート社員たちが全部敵かというと案外そうでもないところもぐっときました。余談ながら自分、もうちょっと前だけど近い時代にニッポンで会社員やってましたのでそういえば部長やら次長やらがデスクで普通にたばこふかしてたなあとかお茶くみコピーとり要員の女の子が各部署に配属されてたなあとか時代の進歩(変化?)に感慨をおぼえる部分も。

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