つつんで、ひらいて

先日、劇場にて。近年映画ばっかり観ている自分ですが昔(?)はそこそこ本読みで書店好き、「本」という小宇宙にロマンを感じておりました。もちろん本をまたぐなんてことはしないし今でこそ本が増えすぎてだいぶ減らしましたが古書引き取りなどを極力利用しゴミに出すのは気が引けてできない体質であります。そして活字とか紙質とかインクとか色見本とか装丁とか、本の内容と一体化して「本」を成立させているものは全部好き。その道のプロにもあまねく敬意を抱いておりますので、高名な装丁者・菊地信義氏のドキュメンタリーというコトでかなりのミーハー気分で鑑賞。あたたかくてスタイリッシュで内省的で時になぜか乙女心をくすぐられる、ひだまりと猫とコーヒーと海も印象的な、馥郁として素敵なドキュメンタリーでした。「夜明け」の広瀬菜々子監督はドラマだけでなくドキュメンタリーもまたとても知的で文学的なのですね。

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